「ゲームの半分は良心で出来ている」良ゲーの条件をこう言い切った筆者が綴る、開発者たちの血まみれの開発記。批判だけじゃ良いゲームは育たないんですね・・・。
作るゲームは全て売れる。そんな時代はすでに過ぎ去り、採算分岐点を越えるために必死になってお仕事している今のゲーム業界の人たち。本書はそんな人たちの戦々恐々とした毎日を、フランクな書き方と4コマ漫画で読みやすく書かれています。
しかし、書かれている内容は笑って済ませられるものではありません。特に今後ゲーム業界に進もうと考えている人は、覚悟を決めさせられることになるかもしれません。
ハードが進化し、ユーザーはハイスペックを常に求める今日に、1本のゲームを作るのに開発チームがどれほどの苦労をしているのかを垣間見ることが出来ます。その中で繰り返されるプロデューサー・クライアントの無茶な要求、変わる仕様書、圧倒的なバグの量。開発最終段階ではどの登場人物も血反吐を吐いています。
「バグがあった!」「つまんない!」と文句を言うだけのユーザー側からでは決して見ることが出来ない部分を見てみたい方には是非おすすめしたい本です。もちろんこれからゲーム業界を目指してみようと言う方にも。
(文責:中田)
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