東京視察2日目レポート 「ICC(インターコミュニケーションセンター)探訪記」【伊豆田】 |
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■東京新宿のICC
2000年4月1日、東京新宿にあるミュージアム「ICC(インターコミュニケーションセンター)」に行ってきました。ICCは「コミュニケーション」をテーマに、アートの集積場としてだけではなくアートを発信する場として設立された参加型ミュージアムです。デジタル技術などを利用し、来館者に参加・体験してもらうことにより作品が成立する「インタラクティブアート」が多く展示(いや、設置と言った方が正しいでしょうか?)されていて、さながら科学博物館のようです。
■アートを体験する空間 超高層ビルの4〜6階にあるセンターは、明るい内装と空間の使い方によりとても開放的な印象を受けます。4階の受付を通り中に入ると、早速センターのイントロダクションのごとく置かれている作品に出会います。 アーティスト岩井俊雄氏による「メディアテクノロジー 七つの記憶」と題された作品は、キーボードやテレビ・オルゴールなど私たちが日常生活で当たり前のように接しているものを素材にしていて、作品に触れることにまだ若干の躊躇のある来館者に優しく手ほどきをしてくれているよう。もちろん作品単体を取ってみても、新鮮な驚きを感じられることうけあいです。 ここでセンターのコンセプトを理解しすっかり作品を「体験」することになれたら、私たちはどんどん作品に参加し |
たくなってきました。5階にある「Gallery B」には、そんな願いに応えてくれる作品がたくさん展示されています。 例えばスクリーンに映し出された人物達とコミュニケーションをとっていく「ランドスケープ・ワン」という作品は、参加者の接し方によって映し出される物語が刻々と変化してゆくというものです。(デバイスが英語音声入力なために、筆者のコミュニケーションは残念ながら作品にはなかなか受け入れられませんでしたが。) また、視覚以外の感覚に訴える「matrix」や、特殊なヘッドマウントディスプレイを身に付け他者との「間」を視覚・聴覚化して認識するという「AUDIBLE DISTANCE」といったまさしく全身で体験する作品は、まず体験してみてその後にパンフレットなどを読むと、一つの作品で二段階の感じ方を得ることができます。 ■特別展示「ICC子供週間 Media Park at ICC」
さて、ICCこれまでに述べた常設展示のほかにも多くの特別展が行なわれています。私たちが行ったときにはちょうど「ICC子供週間」というものが開催中で、たくさんの親子連れの姿を多く見掛けました。 展示スペースは二つに分かれており、一つは先程も紹介しました岩井俊雄氏とばばかよ氏のコラボレーションで、モニタ上の作品にペンタッチで作品に介入していくという作品でした。得点や勝利条件というものは無いのですが、順番を待っている子供さんを横目についついハ |
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