第二回ゲームサロン 『ゲーム業界の動向とアーカイブの可能性』
講師 株式会社セガ・エンタープライゼス代表取締役副社長 広瀬禎彦氏
【伊豆田】

ム画面で表現できる。
 これで巷に溢れるゲームの本質と関係のない「ムービー」が不要になると思う。
また、ビジュアルメモリがその表れであるが、コントローラーをアダプターみたいなものだという考え方をしている。つまり、前はコントローラーで周辺機器に、後ろはモデムでネットワークに、それぞれ可能性がひらかれているといえる。期待していて欲しい。

 ゲームの研究はいろいろ増えてきたが、「コミュニケーション」という切り口の研究はないように感じいて、私はこの視点こそが大切だろうと考えている。ゲームにおける制作側と遊ぶ側のコミュニケーションは今は「買ったらおしまい」だが、そこを変えていきたい。
 そのためには、ドリームキャストやCD-ROMを両者をつなげるメディアとして位置づけるのがよいと考えている。

 だんだん話がGAP的になってきました、、つづいて何人かから、ゲーム業界の人材育成面に関する質問が飛びました。その辺りに関する廣瀬さんのお話をまとめました。

■「普通の大学に『ゲーム講座』があればいい」

 どういうやり方がゲーム制作人口を増やすかはよくわからないが、アメリカの「映画学科」が映画産業を支える人材を育成しているという例があり、欧米にはすでにゲーム
を学ぶ講座のある大学がある。
 実際リヨンやサンフランシスコのグループのつくってくるゲームは、もう一皮むけたらコワイな(日本のゲームに勝てそう)というレベルになっている。

 ゲームの開発現場においては、ハードが進化したゆえにプロとアマの差がガーンと出来てしまっており、危険要因だろう。もうすこし簡単に「つくってみる」ことの出来る環境をつくらないといけない。
 また、ゲームの表現力が向上するに伴って、シナリオなど「書き手」の養成が必要になってきているということも言える。
 日本でもゲーム専門学校ではなくて既存の大学のなかに講座をつくるとよいのではないかなあとおもっている。

 サロン後の会場には「ドリームキャスト買ってもいいかもしれない、、」との呟きが広まったのでありました。
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